三ツ又に分岐する首都高速のジャンクションの際に建つペンシルビルの七階の窓から、茫洋とした面持ちで此方を見つめる初老の紳士が見える。魂を飛ばして彼の視角を覗き込む。 1分に20mの匍匐前進を繰り返す数珠繋がりの渋滞の列の中に、黒い僕のワゴンを発見する。180°反転して見える眺めは、なるほど無秩序な東京の典型的混沌風景だ。