PAST
作家コメント
カメラと共に自分の足で歩き回り、視界の端っこにキラリとひかるモノを見つけ、接近し、手でさっと採取する。
肉食動物の獲物に飛びつく本能と草食動物の広い視野をもって
何一つ逃すまいと常にアンテナをはりめぐらす。
こうして採取されたイメージを本としてまとめた時に、見開きページに生まれた2枚1組の対比に、自分の中の潜在的な規則性を発見した。
偶然か、必然か、
同じようで、同じでない。
日常と異常。
心地よさと違和感。
並置された異国と自国。
『KINMEGINME(金眼銀眼)』とは、左右の虹彩色が異なる状態である。
違う色の眼がひとつの顔に共存するように、
様々な国で切り取られた断片が、強力な磁力で引かれ合い溶け合う。
SAIKO OTAKE