PAST

Masataka NAKANO [TOKYO 1990-2010]

中野 正貴

2010.03.17 [wed] - 04.10 [sat]

膨張を続ける都市・東京。写真家・中野正貴は東京の姿を「TOKYO NOBODY」、「東京窓景」、「TOKYO FLOAT」など様々な視点で捉え続けてきました。5万部を超すベストセラーであり、内外のクリエイターに影響を与え続ける代表作TOKYO NOBODYほか、都市の問題を問い続けてきた中野正貴を特集します。
3月27日(土)は六本木アートナイト参加企画として、パーティを開催、22時まで営業します。 


BEFORE OR AFTER ?(The CONSTRUCTION of TOKYO)
建築前? 建築後?


TOKYO [1990-2010] 展は、六本木アートナイトの時期に合わせて個展をというギャラリーからの依頼で、TOKYOをテーマに長年撮影している写真の一部を構成して紹介するものです。

僕は、1990年から20年間、誰もいない瞬間にこだわって、東京を撮り続けて来ました。
その間に感じたことは、東京は建築中の過程を撮影しいても、生まれながらにしてすでに廃墟の様相を呈しているということです。
建てているのか?壊しているのか?写真を見ても判然としない。建設と破壊がエンドレスに続いている街、それが東京の宿命であり特徴ということかもしれません。

今回選んだイメージは「工事中」のものが多いのですが、それが自分にとってはそういった意味でまさに東京らしい風景ともいえます。
工事中でも、NOBODYな瞬間を撮る。なぜ人がいないのかとよく問われますが、「人」がいると、その写真がまた別の意味を持ってきてしまうからです。
建築そのものをダイレクトに撮る方が都市の貌がよく現れると僕は思います。

中野 正貴
16 March, 2010